2009/10/31

St. Patrick's Day and Guiness アイルランドビール


アイリッシュビールには聖パトリックの祝日(St. Patrick's Day)と切っても切りきれない逸話があります。これは、アイルランドにキリスト教布教に貢献した聖人パトリックの命日(3/17)で、アイルランドでは祭日です。何世紀も前からこの日を祝う伝統があり、1996年には政府主催で首都ダブリンで5日間の盛大なお祭りになり、パレードや様々な行事が行われます。アイリッシュカラ―は緑なのですが、何でもかんでも緑色に着色し、人々はパブに繰り出してギネスビールで乾杯します。
アーサー・ギネス氏は1759年にダブリンにある小さな醸造所を9,000年間という期間で借りることになりました。しかし、新鮮な水を得るために地ビール協会とかけあったのですが、なかなか権利取得にこぎつけられず、苦難のスタートでした。1770年代に入って、8,000年間の新鮮な水を得ることができる取引に成功するという幸運を手に入れました。さっそく、ギネスはロンドンポーターとして知られる濃色エールの醸造に取りかかりました。彼の独特の手法で醸造された味わい深いエールをダブリンスタウトと名付け、今までの他の種類のビールは止め、これに特化し、その後成功は言うまでもありません。
聖パトリックの祝日でギネスビールのグラスを傾けるとき、アイリッシュビール=ギネスビールとなった、このアーサーギネス氏の努力と功績を忘れずにいたいものです。

While certainly fascinating, the average St. Paddy’s Day (17th of March) celebration probably has a lot more to do with a pint at the pub than with the good saint himself. Guinness Stout is undoubtedly Ireland’s most famous export, and behind the brew lies a nearly three hundred year-old history. Arthur Guinness took out a fortunate 9000 years lease on a small brewery in Dublin in 1759. The sun a brewer, 31 year-old Arthur made up for his lack of financial prosperity with a strong knowledge of the trade and soon enough he was in business. The newly established Guinness brewery was not initially the success it was today, however, as Arthur struggled with the local brewing corporations to maintain a fresh water supply for his brewery. The 1770’s brought good fortune to Arthur Guinness, as he was able to win an unprecedented deal for access to fresh water for over 8000 years. Guinness began to take notice of a darker style of ale known as London Porter. Taking an interest in the new drink, Guiness was soon brewing his own distinctive, heavy style of Porter which he called Dublin Stout. Soon he decided to drop brewing of other ales and focus entirely on the development of his new Guinness stout.
The distinctly Irish drink is one of many ales hailing from the emerald isle that will take a spotlight position this St. Paddy’s Day. None, however, bear the symbolic importance of the Guinness brand and few can match the dark brown brew for its historical value. When sitting down to order that St. Paddy’s Day pint, remember to give a special cheers for Arthur Guinness’s creation.

Dreher Classic from Hungary


オランダを中心とした大規模経営の花生産ばかり見ていた時分、ハンガリーに行く機会がありました。ハウス内で環境を作り上げるオランダと違い、久々に日本に近い環境・施設条件で花卉生産に勤しむ中欧生産者に遭遇、日本で蓄積した経験を発揮できるとほっとしたことを覚えています。その後、主な生産者、取引先と洞窟にあるレストランに連れていかれてお昼を食べたのですが、その時のビールがうまかったので、いつかプライベートで行かれたらいいなと思っておりました。後に格安航空会社(本当に安い、数千円/1人で飛ぶんです。)がブダペストに乗り入れていることを知り、早速、家族連れて行きました。格安の代わりに、重量制限が厳しい中、12種類のビールをゲット。その中で私が一番良かったと感じたのが、ドレハー クラシックです。バランスのとれたすーっと飲みやすいビールでした。

Country Hungary
Brewer Eredeti Dreher Minőség in Budapest
Foundation 1854
Alcohol 5.2%
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Good balanced and smooth to drink.

Diebels Premium Altbier from Germany


ドイツです。1,290もの醸造所を有し、5,000以上の銘柄がこの国に詰まっています。
かつて300以上の国と地域に分裂していた国だけに、キリン、アサヒのような全国区ビールが存在せず、全てが地ビール。
ビールは醸造所の煙突の影が落ちる範囲内で飲むものだと言われたほど多くの地ビールがあります。
1516年にバイエルン公のウィルヘルム4世によって制定されたビール純粋令(ビールは、麦芽、ホップ、水、酵母のみを原料とすることという内容で、今も有効な法律として有名です。)は結果としてドイツビールの品質を高めるきっかけでした。今もかたくなにそれを守るビールがドイツにはたくさんあります。
一見、このビール純粋令はいい法律に見えますが、なぜ、ホップなのかを調べると、当時のドロドロしたものが見え隠れします。
この純粋令以前は、各地で様々な原料を使った多様なビールが存在し、その土地土地で取れる植物、ハーブ、場合によっては海藻も使われていました。ビールは薬用としても使われていました。
当時のとある有力な諸侯が手広くホップ畑経営をしており、バイエルン公にホップをビールの原料とさせることで、ホップの生産が増え、税収入に貢献できると話を持ちかけ、互いの思惑が一致して制定されたというのは、知る人ぞ知るお話です。
さて、私は158種類のドイツビールにトライしましたが、悔やまれるのは、ビール漁りにミュンヘンに行かなかったこと。ドイツは広いです。廻りきれないです。
微々たる量のトライの中で一番よかったのは、これ、ディーベルプレミアムのアルトビールです。アルコール度数4.9%と普通ながら、この味のバランス、濃さ、リッチな泡、全てがGoodです。

Country Germany
Brewer Brauerei Diebels in Issume, Niederrhein
Foundation 1878
Alcohol 4.9%
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Dark amber colour Dunkel beer with rich creamy foam. It is good balanced taste in spite of less than 5.0% alcohol. It has become No.1 beer of mine in Germany since 8th of March 2005.

La Royale from France


フランスは仕事でよく行った国で、現地スタッフの”彼”から、仕事に加えて、フランスの風習や文化等、いろいろ教えて頂きました。
欧州駐在前は、コーヒーは飲めない、ワインは居酒屋の安ワインで翌日二日酔いに悩まされたため大嫌いであったのですが、”彼”の教えで、なんて素晴らしい世界だ!と今では、コーヒーもワインも大好きです。もうひとつ、チーズの世界も教わり、今残念なことは、日本ではそのチーズがなんて高いこと!
話がそれましたが、フランスは基本的にワインの国ですので、ビール軽視の感ありです。
36種類のビールにトライすることができましたが、当初は、ウィスキーやブランデーを混ぜたビールに遭遇し、なんて国だと思っておりました。
しかし、グルメの国です。やはりちゃんとしたものがありました。
このブログを書いていて、フランスであれば、CH'TIかなっと思っておりましたが、私の記録では、このラ・ロイヤルが一番とありました。アルコール度数ちょっと高め(6.8%)、バランスのとれたいい味でした。
CH'TIについては、そのうちコメントを書こうと思います。

Country France
Brewer Brasserée en Alsace in Boulogne-Billancourt
Foundation
Alcohol 6.8%
Comments
It is nice brown colour. Strong and good balance taste.

Lapin Kulta from Finland


デンマークに住んでいながら、なぜ行かなかったのか悔やまれる国の一つがこのフィンランドです。
そのうちそのうちと思っているうちに、帰国命令でした。
そのフィンランドのビールでおそらく、これが一番メジャーなものではないかと思います。
EU内でよく目にしました。
ラップランドの天然水と麦、ホップ、酵母だけで作りましたとありますが、フィンランドらしく、そのお味は、限りなく水のようで(要するに薄い)、ピュアでした。

Country Finland
Brewer Lapin Kulta in Tornio
URL
Foundation 1873
Alcohol 4.5%
Comments
It is brewed out of the fresh and wild waters of Lapland together with malt, un-malted cereals, hops and yeast. The taste is almost water and pure.

A.Le Coq from Estonia


バルト3国のひとつエストニアには行ったことはないのですが、多分、スキポール空港のスーパーかどこかで見つけたものじゃないかと思います。
非常にユニークな形のボトルです。
透明感のある本当に金色言っていい色のビールで、飲みやすく、日本人受けすると思います。
創業1807年ですから結構古いですね。

Country Estonia
Brewer As Tartu Olletehas in Tartu
URL
Foundation 1807
Alcohol 5.0%
Comments
Crystal golden colour beer and smooth to drink. Interesting shaped bottle. Gold award at Liga in 1907 and award at Juriew in 1893.

Bornholmer Bryg Classic from Denmark


さて、デンマークです。かつて数年住んでいたこともあり、結構レアな地ビールに出会うことができ、105種類トライできました。
デンマークビールは全体的にラベルは暗い色調の物が多く、Showyではないです。Royal CopenhagenやGeorg Jensenを有する同じデンマークとは思えないほど、”地味”です。
デンマークのビールと言えば、CarlsbergやTuborg(Carsbergの傘下ですが・・・)が有名ですが、私はこのビール、ボルンホルマー クラシックがデンマークでは一番と思います。
ブラウンビールで泡と薫り豊かなコクのある味で、飲みごたえありでした。ラベルには5~8℃に冷やして飲むよう記述がありました。
スーパーや酒屋には売っていなくて、有機栽培の食材を販売するお店にあった記憶があります。

Country Denmark
Brewer Bryghuset Svaneke in Svaneke
Foundation
Alcohol 4.7%
Comments
The best of Danish beer for me. Brown colour beer with rich foam. A very fragrant aroma. Very nice. Best served at 5-8 C degrees.

2009/10/24

チェコビール Mother of all beers

ご存じの方はご存じでしょうが、チェコは1人当たりの年間ビール消費量は160Lで世界一です。
チェコこそ、ピルスナービールの元祖です。
この国には、約70の醸造所があります。
アメリカの代表的なバドワイザーも、元をたどると、この国になります。
14世紀に当時のボヘミア王であるWenceslas4世が、ビール醸造技術の国外流出を嫌って、世界最高と言われるチェコホップの輸出を禁止したほど。
これまで32種類のチェコビールを試し、個人的にはPilsner Urquellが好きですが、今回は、バドワイザーとその元祖のブドヴァイセ・ブドバル(チェコ語表記:Budějovický Budvarドイツ語表記:Budweiser Budvar www.original-budweiser.czご紹介します。
そうです、アメリカのバドワイザーは元はチェコで、ここのマイスナーが渡米して、アメリカンドリームを掴んだのは、知る人ぞ知るお話です。
よって、元祖のURLがoriginal・・・と表記していることからも、”うちが元祖じゃ!”と主張しているようです。
添付画像の左側がオリジナルのブドヴァイセ・ブドバル、創業1265年の老舗です。右側がアメリカのバドワイザー(Budweiser)です。

In the 14th century, King Wenceslas IV banned the export of Czech hops-under penalty of death- fearing that rival lands might reproduce the work of Bohemian beermakers. Pilsner Urquell is the first pilsner beer and Budweiser Budvar is the origin of Budweiser. Czechs have the highest per capita beer consumption in the world, which is about 160 L per head.

Monkish Beer 02


10/22に修道院ビールのことを書きながら、まったく関連性のないベルギービールを紹介してしまったので、話を戻します。
ベルギーの修道院ビールと言えば、Westmalle (http://www.trappistwestmalle.be/)や、Chimay(http://www.chimay.com/)が日本でも知られていますが、その他にも多くの修道院ビールがベルギーには多くあります。
その多くは、アルコール度数も高く、味わい深いものがあります。日本のビールのように、キンキンに冷やして、グイっとのど越しというものではありません。ボトルの裏ラベルを見ると、大抵のものは、どのような形のグラスで、何℃で飲むのがベストと注釈が書いてあります。
今回ご紹介するのは、
Trappist Achel 8(濁った琥珀色のビールでアルコール度数8%、非常に濃い味です。)とTrappistes Rochefort 10(黒ビールの様相ですが、非常に味わい深く、バランスのとれたスロードリンクタイプ。アルコール度数10%)、Augustijn(http://www.vansteenberge.com/ 創業1295年のアルコール度数8%のドライテイスト)です。







2009/10/22

Monkish Beer


日本では、ビールと言えば、大抵、ドイツを連想されるでしょう。中にはイギリス(エールですね)と答える通もいらっしゃると思いますが、ビールと言えば、まず、ベルギーです。
あの小さな国に、なんと、540の醸造所(地ビール)、800を超すブランドがあるんです。(ちなみに、ドイツは1290の醸造所。国土の大きさより、ベルギーの密度の高さがお分かり頂けると思います。)
そのベルギーのビールの歴史は12世紀にまで遡ります。
当時は、修道院では、飢餓の克服の下、様々な保存食が研究・生産されていました。ビールもそのひとつで、恵まれない人々に振舞われていました。
要するに、ビールは”飲むパン”であったのです。
私も、ベルギービールは大好きで、新しいビールに出会うたびに、新しい味、香りに遭遇し、決して飽きさせません。
欧州駐在時含めて、今日現在で180種類のビールにチャレンジ、それでも、まだ2割強しか試していないのです。
ベルギービールの楽しいのは、ボトルラベルと王冠です。コミカルで、マンガチックで、私の娘はラベルを、息子は王冠を集めています。
このブログの1回目の投稿は、私の一番好きなビールを書いていますが、今もそれは不動の一番です。
今回、ご紹介するのは、数あるベルギービールで、当初、私は吐き出したもの(Wit bier、要するに白ビール)です。Brugsというブランドで、Waarloosの地ビールです。アルコール度数4.8%とやや弱め。しかし、今はそれ(白ビール)にハマっており、何で、こんなうまいビールを吐き出したのだろうと、当時(ビールにはまりだした2003年末)の私のビール観の狭さを悔やんでいます。
日本はラガービールがほとんどで、最近増えてきたとはいえ、ベルギービールレストランやパブでの1本の価格の高さを見ると、まだまだハードルは高く、多いなと思います。

When it comes to beer, many people think of German or Britain as producing the best.
Beer connoisseurs, however, are virtually unanimous in believing that the world’s best beers come from Belgium.
Among the hundreds of varieties of Belgian beer, the beers from Trappist breweries are considered by beer lovers to be the best of the best.
The European tradition of religious orders making beer dates back to the 12th Century, and it is being continued today by 6 Trappist monasteries in Belgium.
Although their collective output cannot be defined as a particular style, the beers they produce can be considered a category owing to their high quality.
Two common varieties of Trappist ale are the Double and the Triple, terms which roughly denote strength.
The Double style is most often a brown ale with between 6-7.5% alcohol, while the Triple style is stronger, having 7.5-9% alcohol, but with a much lighter colour, usually hazy blond. The famous among the Trappist beer brand are Chimay, Westmalle, Orval and Rochefort.

2009/10/19

Samichlaus Bier from Austria



今回は、タイトル通り、真面目にビールについて書きます。
1,000種類以上あるので、ひとつひとつ書いていったら、気が遠くなるので、とりあえず、国別で、印象に残っているものから行きたいと思います。
トップバッターはアルファベット順で、オーストリアから行きましょうか?
オーストリアビールは12種類しかトライしていないのですが、私個人として高アルコールビールというイメージがあります。
このSamichlaus Bierはなんとアルコール度は14%!!
ほとんどワインです。
Castle Brewery EggenbergというVorchdorfの地ビールです。
あいにく、webサイトはないのですが、濃い琥珀色で、世界で一番強いラガービールという触れこみ。味はまるでウィスキーです。

Samichlaus Bier
Brewer Castle Brewery Eggenberg in Vorchdorf, Austria
Alcohol 14.0%
Comments
It is deep amber coloured beer. The strongest lager beer in the world. Its taste likes whiskey.


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